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2021.1.8 耐震住宅

地震対策における制震ダンパーとは?種類も併せてご紹介

日本では地震が発生する率が他の国と比べて多いため、昨今では耐震住宅が増えてきました。
住宅の地震対策として使われる「制震ダンパー」をご存知でしょうか?
今回は住宅における制震ダンパーとその種類についても併せてご紹介します。

制震ダンパーとは?

家の中に設置することによって、地震による揺れを吸収することができる装置を「制震ダンパー」と言います。
制震ダンパーを使った「制震工法」は、地震の際に直接地面からくる揺れに対しては軽減できません。
しかし地震で生じる建物自体の揺れに関しては非常によく吸収するため、建物が変形してしまうことを大いに防ぐことができます。
地震によって間接的に起きる建物の揺れをいかにして逃がし、建物の損害を少なくすることが重要なポイントなのです。
制震ダンパーを利用した制震工法は、免震工法と比較しても施工の効率が良いことから低コストで設置することができます。
また耐震工法では耐えきれない繰り返し起こる地震に対しても有力な工法なのです。
これらのことから、制震ダンパーは施しやすく安心で高品質な地震対策として採用されることが多いです。
制震ダンパーの中でもよく使用されるのが、「オイルダンパー」「鋼材ダンパー」「粘弾性型ダンパー」の3種類です。
次の章からそれぞれの特徴・コスト面での違いをご紹介します。

制震ダンパーの種類1:オイルダンパー

オイルダンパーは、オイルの入っているシリンダー内をピストンが移動する際に生じる抵抗を利用しているダンパーです。
大きな地震や台風による揺れに対応できるよう、小さい揺れはもちろん大きな揺れまでさまざまな揺れを吸収するという特徴があります。
構造が少々複雑になっているため、オイルが漏れていないかどうか点検を行うと良いでしょう。
しかしメンテナンス不要のメーカーも多いので、オイルダンパーを取り入れる際には事前にメーカーに確認しておくと安心かもしれません。
次にご紹介する鋼材ダンパーと比較すると少々高価なものが多い印象がありますが、近頃ではその価格も下がってきて取り入れやすくなっています。

制震ダンパーの種類2:鋼材ダンパー

鋼材ダンパーは、鋼などの金属で作られたダンパーのことです。
金属の曲がる力を熱エネルギーに変換することで、地震による揺れを抑制することができます。
コスト面もあまりかからないうえ、単純な構造で作られているので定期的にメンテナンスを行わなくても良いのです。
ただ小さい地震には効果が低く、どちらかといえば大きな地震に適している設備です。
何度も曲げてしまうと金属はエネルギーを吸収しにくくなるため、大きな地震が何度も起きた場合には、鋼材ダンパーの効果は薄れてしまうでしょう。

制震ダンパーの種類3:粘弾性型ダンパー

粘弾性体ダンパーは、ゴムに近い粘弾性体の性質を利用しエネルギーを吸収できるダンパーです。
ゴム以外にも、アクリル・シリコンなどいろいろな材料がダンパーに使用されています。
小さな揺れにも効果が期待できコストも安めなので、取り入れやすいダンパーだと言えます。
注意点としては、ダンパーの硬さが温度により変化するので設計・モデル化をするのは難しいというところです。
大きな地震時にはオイルダンパー・鋼材ダンパーよりもその効果は低いので、ほかのダンパーと併用することが推奨されています。

おわりに

地震対策における制震ダンパーとその種類についても併せてご紹介しました。
地震大国である日本では、住宅に地震対策を施すことが必須となっています。
地震に備える装置として制震ダンパーを設置することで、通常の地震の揺れを軽減させることができます。
業者に依頼すれば2~3日ほどの工事でダンパーを取り付けてくれるため、大掛かりな工事にはならないという点も嬉しいポイントだと言えるでしょう。

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